はじめに
春休みやゴールデンウィークの旅行シーズン、海外旅行でフィルムカメラを持っていく人が増えています。
しかし、デジタルとは異なり、フィルムならではの注意点が多くあります。
本記事では、自宅での準備・移動・現地での撮影から帰国まで、
海外旅行におけるフィルムやフィルムカメラの取り扱いについてのポイントを解説します。
1. 出発前の注意点
フィルムの選定
・使用するフィルムの決定
フィルムはデジタルカメラと異なり、選んだ種類によって撮影の自由度が変わります。
撮影したい写真をイメージし、特定のフィルムに特化する(例:カラーのみ、ISO400固定)か、
あらゆる場面に対応できるよう幅広く持っていくかを決めましょう。
・必要な本数を計算
1日何本使うかを想定し、余裕を持って準備。
私は、海外でどのタイミングがベストなシャッターチャンスかわからないことが多く、
旅行序盤は撮影を控えがちです。そのため、フィルムが余ることもあります。。。
あるいは序盤からガシガシ撮るために、多めに持っていくのもありです!
カメラ機材の選定
予備のバッテリー・ボタン電池
意外と忘れやすいので、事前にチェックしておきましょう。
海外では適切な電池が手に入りにくい場合があります。
また、寒い場所だと電池の減りが早いので予備はあったほうがいいです!
レンズの選定
基本的にデジタルカメラと同じ考えでOK。
旅行では35mmや50mmの単焦点、もしくはズームレンズが便利です。
2. フィルムの持ち運び
フィルムは手荷物に
預け荷物のX線検査は手荷物よりも強力で、フィルムが感光する可能性があります。
必ず手荷物として機内に持ち込みましょう。
ジップロックなどに入れて管理
湿気やホコリを防ぐため、密閉袋に入れておくと安心。
また、空港でのX線回避のため、”Photo Film Hand-check”と大きく書いておくとスムーズ。
フィルムのX線検査対策
ISO800以上のフィルムは特にX線に弱いため、手荷物検査時に目視検査をお願いするのが理想。
とはいえ、基本的にフィルムはISO感度に関係なく目視検査をお勧めします。
筆者の経験ではヨーロッパやアジアの空港7つで目視検査が問題なく通りました。
一方で、筆者はX線検査を通した場合の影響があまりよくわからなかったこともあるため、
空港の混雑状況に応じて柔軟に対応していました。
3. 現地での撮影時の注意点
撮影環境の把握
湿度と気温の変化に注意
熱帯地方ではカメラが結露しやすく、フィルムの出し入れに注意が必要です。
結露を防ぐために、室内と屋外の気温差が激しい場合は、カメラをすぐに開かず、徐々に外気になじませるのがコツです。
都市部での撮影
スリや強盗のリスクを考え、カメラストラップを手首に巻くなど、盗難対策を講じましょう。
撮影禁止エリアの確認
美術館、空港、軍事施設などは撮影禁止のことが多いので、事前にチェックしておきましょう。
国によっては撮影禁止だけで捕まることもあるので注意!
フィルム管理
使い終わったフィルムはケースに戻す
感光や傷防止のため、未使用フィルムと区別できるように管理しましょう。
極端な気温差を避ける
直射日光や寒冷地での保管には注意し、適温を保つ工夫を。
予備フィルムは小分けに
万が一の盗難や紛失に備え、すべてを一箇所に入れないように分散して持ち歩くのがベスト。
4. 帰国時のフィルム管理
空港のX線検査への対応
手荷物で持ち帰る
チェックイン荷物の強力なX線を避けるため、必ず機内持ち込みにしましょう。
ISO800以上のフィルムは目視検査を依頼
行きと同様、空港の検査官にフィルムの取り扱いを説明し、手検査をお願いしましょう。
まとめ
海外旅行でのフィルム撮影は、デジタルとは違った楽しみがあります。
しかし、フィルムならではの管理や注意点を知らないと、せっかくの思い出が一瞬で台無しになることも。
この記事のポイントを押さえて、素晴らしいフィルム旅行を楽しんでください!